活動報告 Activities

国際会議・セミナー

2016.03.18

キックオフ・セミナー 女性の活躍が「チャンス」を生み出す

日本国際交流センター(JCIE)では、2016年度より開始する「ダイバーシティ社会推進プロジェクト」のキックオフ・セミナーとして、「女性の活躍が『チャンス』を生み出す」を3月18日に東京で開催しました。各界で女性活躍推進に取り組む方々をパネリストに迎え、政界・官界・経済界・教育界・NGO等より300名近くの方にご参加いただきました。   基調講演者には、前米国通商代表部次席代表代行・アジアソサエティ政策研究所副所長を務めるウェンディ・カトラー氏を招き、「これからの社会における女性活躍の課題―米国通商交渉行政官としての経験から」と題する講演を行いました。カトラー氏は、女性の活躍する社会の実現は日米共通の社会課題であると述べ、その実現のために必要な5つの課題として、(1)上層部のコミットメント、(2)法律・規則によるバックアップ、(3)労働文化の変化、(4)社会文化の変化、(5)メンタリング・経験共有・ネットワーキング・ロールモデルなどのサポートメカニズムを提示し、ジェンダー平等は女性だけの問題ではなく男性の問題でもあり社会や経済全体にとってプラスとなると強調しました。   続いて、加藤勝信 一億総活躍担当大臣が挨拶を行い、4月から女性活躍推進法が施行され、各企業は行動計画と数値目標を設定することになり、女性活躍の実現に向けた取り組みが更に推進されていく中で、本セミナーが今後の議論の展開や広がりにつながることを期待したいと述べました。   その後、道傳愛子 日本放送協会解説委員による司会で、野田聖子 衆議院議員、定塚由美子 内閣官房内閣人事局審議官、ポール S. エイモスⅡ アフラック社長、内永ゆか子 J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)理事長の5人のパネルによる議論が行われました。パネル・ディスカッションでは、日米の政界、官界、経済界における女性活躍のための具体的な課題が話し合われるとともに、女性の活躍支援のためのサポートのあり方、男女双方の意識改革の必要性、各界の対応(政策・制度)について議論が交わされました。   続くレセプションでは、冒頭、塩崎恭久 厚生労働大臣が挨拶し、安倍政権の下、日本が抱える人口減少、少子高齢化の課題解決のため、一億総活躍の推進が行われているが、中でも女性の活躍が解決のカギを握るものであり、本日の会議は極めて意義のあるものであると述べました。また、参加者同士の積極的な交流や意見交換が行われました。     映像の視聴(YouTube) 基調講演 ダイジェスト版(日本語) Keynote Speech Digest Version (English) パネルディスカッション ダイジェスト版(日本語) Panel Discussion Digest Version (English)   プログラム   開会     大河原 昭夫 (公財)日本国際交流センター理事長   ご挨拶     加藤 勝信 一億総活躍担当大臣     基調講演 「これからの社会における女性活躍の課題―米国通商交渉行政官としての経験から」     ウェンディ・カトラー   アジアソサエティ政策研究所(ASPI)副所長 前米国通商代表部(USTR)次席代表代行     パネルディスカッション「女性が活き活きと力を発揮できる社会の実現に向けて」     道傳 愛子 日本放送協会解説委員(モデレーター)     ウェンディ・カトラー   アジアソサエティ政策研究所(ASPI)副所長・ワシントン事務所長 前米国通商代表部(USTR)次席代表代行     内永 ゆか子   J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)理事長     ポール S. エイモス II  アフラック社長 …

2015.12.16

国際会議 「新たな開発目標の時代とユニバーサル・ヘルス・カバレッジ ― 強靭で持続可能な保健システムの構築を目指して ―」

  日本国際交流センター(JCIE)は12月16日、外務省、財務省、厚生労働省、JICAとの共催で、国際会議「新たな開発目標の時代とユニバーサル・ヘルス・カバレッジ:強靭で持続可能な保健システムの構築を目指して」を東京で開催しました。   本会議は、国際社会の新しい開発目標「持続可能な開発アジェンダ2030」が9月に採択されて以来初めて開かれる保健分野の大規模な国際会議として世界から注目を集め、安倍晋三内閣総理大臣、マーガレット・チャン世界保健機関(WHO)事務局長、ジム・キム世界銀行総裁、ビル・ゲイツ・ビル&メリンダ・ゲイツ財団共同議長、武見敬三参議院議員/JCIEシニアフェローが開会セッションで講演したほか、国内外の政府関係者や国際機関の代表、研究者、民間財団、市民社会の代表など約300名が一堂に会し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)という概念や政策が、新しい開発目標へ移行する過程で、また公衆衛生危機への対応と備えを強化する上でどのような役割を果たせるかを議論しました。日本は2016年にはG7議長国となり、5月にG7伊勢志摩サミット、9月にG7神戸保健大臣会合が開催され、また、初めてアフリカの地で開催されるアフリカ開発会議(TICAD)も同年に開催される予定です。本会議は、こうした重要な会合に向けて、日本がグローバルヘルス分野でリーダーシップを発揮する上で大きな布石を打つ機会となりました。 会議の報告書(英文)と議論の概要は以下のとおりです。   会議報告書 会議報告書 高解像度版(英文)[3.6MB] 会議報告書 低解像度版(英文)[1.5MB] 会議報告書 エグゼクティブ・サマリー(和文)[318KB] 会議写真アルバム(Flickr)     会議概要 日本は、外交政策の柱のひとつである人間の安全保障の概念普及への具体的手段として、国内外でユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の促進を実施・支援してきており、世界各国によるUHC達成への支援、ならびに、他国によるUHC達成支援を促進するよう、常に政治的関心を高める努力を続けてきた。本会議の開会にあたり安倍総理大臣は、G7伊勢志摩サミットにおいて、保健を優先課題として取り上げ、国際的な議論に主導的な役割を果たしていく意思を表明した。また、「人間の安全保障」の考えに立ち、保健を含む世界規模の課題の解決により重要な役割を果たすことが「積極的平和主義」政策を実践することになると強調した。 安倍総理大臣スピーチ 和文・動画 | 英文   開会セッションにおけるグローバル・リーダーシップ・アドレス講演で、チャンWHO事務局長はUHCへの力強い支持を表明し、UHCは「公平な社会を実現する最も強力な政策オプションである」と述べた。ジム・ヨン・キム世銀総裁は、マーティン・ルーサー・キングJr.の言葉「私たちは緊急性に直面している。もはや無関心や自己満足に浸っている時間などない」を引用し、「すべての人に健康を」というイニシアティブが謳われたアルマアタ宣言を今こそ実現しなければならない、と各国の行動を促した。   基調講演にたったビル・ゲイツ・ゲイツ財団共同議長は、多くの命を救い生活を向上させる歴史的瞬間が今訪れているとし、MDGsからSDGsへの移行期にG7議長国になる日本には、引き続きグローバルファンド, GHIT, GAVI, ポリオ、マラリア根絶など、終わっていない課題への支援を期待したい、そこには何百万人もの命がかかっている、と述べた。   武見参議院議員 → 動画(YouTube) チャンWHO事務局長 → スピーチ全文 | 動画(YouTube) キム世界銀行総裁 → スピーチ全文 | 動画(YouTube) ゲイツ・ビル&メリンダ・ゲイツ財団共同議長 → 動画(YouTube)   セッション1と2では、特定の疾病に特化していたミレニアム開発目標の時代から、より広範で互いに関連する開発目標を掲げるSDGs (持続可能な開発目標)へシフトしていく中、また、昨今のエボラ出血熱の流行で露呈された脆弱な保健システムの影響が残る中で、実際にUHCを実施していく際に直面する課題は何か、各国がUHCをどのように推進し課題を克服しつつあるかという経験が議論された。 テドロス・エチオピア外相(左)、ワシントン大学マレー教授(右) ディティウ・ストップ結核パートナーシップ事務局長(左)チョウドリーBRAC会長(右)   ランチセッションでは、塩崎恭久厚生労働大臣、ピヤサコン・タイ保健大臣が基調講演を行った。塩崎大臣からは、公衆衛生危機に対応するWHOの基金への拠出を行う考えが示された。後半のGHITによるセッションでは、保健アクセス改善の触媒としてイノベーションが果たす重要な役割について議論された。   午後のセッション3では、国境なき医師団やWHO、世界銀行等のさまざまな機関の立場から、また、来年1月に米国医学アカデミーにより報告書が発表されるグローバルヘルスのリスク・アセスメント等の観点から、将来の公衆衛生危機の負の影響を最小限に食い止めるためのグローバル・ヘルス・ガバナンスの改革についての議論を掘り下げた。 セッション4では、来るべきG7伊勢志摩サミットにおける日本の果たすべき役割に焦点を当て、武見敬三委員長の下、分野横断的に自由闊達な官民学連携の研究協力を行っている「2016年G7に向けたグローバルヘルス・ワーキンググループ」による政策提言案が発表された。   最終セッションでは、ランセット誌のリチャード・ホートン編集長が議論の総括を行い、G7の主導により各国がUHCの評価やモニタリングを通じて説明責任を確保することの重要性を指摘した。閉会挨拶で、長嶺外務審議官は、会議参加者への感謝とともに、本会議の議論を今後のG7保健分野の議論に活かしていきたいと述べ会議を締めくくった。   インタビュー(YouTube) 塩崎 恭久 厚生労働大臣 テドロス・アダノム・ゲブレェサス エチオピア連邦民主共和国外務大臣 アリエル・パブロ・メンデス グローバルヘルスと母子保健次局長、米国開発庁 セス・バークレー GAVIワクチン・アライアンスCEO マーク・ダイブル 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)事務局長   プログラム ■ 開会セッション 開会挨拶:  安倍 晋三 内閣総理大臣 会議主旨:  武見 敬三   参議院議員、2016年G7に向けたグローバルヘルス・ワーキンググループ委員長、(公財)日本国際交流センターシニアフェロー グローバル・リーダーシップ・アドレス:  マーガレット・チャン 世界保健機関(WHO)事務局長  ジム・ヨン・キム 世界銀行総裁 基調講演:  ビル・ゲイツ ビル&メリンダ・ゲイツ財団共同議長 モデレーター:  北岡 伸一 (独法)国際協力機構理事長  大河原 昭夫 (公財)日本国際交流センター理事長   ■ セッション1:開発をめぐる国際環境の変化における健康 …

2015.12.05

シンポジウム「ドイツはなぜシリア難民を受入れるのか?-ドイツの経験と日本への示唆」

日本国際交流センター(JCIE)は、認定NPO法人難民支援協会との共催で、12月5日に法政大学においてシンポジウム「ドイツはなぜシリア難民を受入れるのか?-ドイツの経験と日本への示唆」(協力:フリードリヒ・エーベルト財団、後援:ドイツ連邦共和国大使館)を開催しました。 シリア難民問題が国際社会において重要な課題になっている今、ドイツはシリア難民の受け入れ・問題においてリーダシップを発揮しています。このシンポジウムは、こうした状況を踏まえて、難民に対するドイツのこれまでの姿勢や、国内での対応状況などについて理解を深めるとともに、ドイツの対応から日本は何を学べるのかについて考えることを目的として行われました。 シンポジウムの概要は以下のとおりです。   第1部 基調講演 毛受敏浩JCIE執行理事による開催挨拶に続き、今回のシンポジウムに際してのドイツ大使からのメッセージが読み上げられた。ドイツ大使からのメッセージ[132KB]   第1部では、最初にアンドリュー・ホルバート城西国際大学招聘教授が「難民急増とドイツの対応」について講演を行った。   ホルバート教授は、自身の家族がハンガリーからカナダへ難民として渡った経験を元に、難民が日本でイメージされるような社会の負担になる存在ではなく、社会に貢献する存在となることを紹介した。また、ヨーロッパにおいて、冷戦時代の経験の違いなどから、西欧と東欧の間に難民や移民に対する考え方の違いがあるとの見解を述べた。そして、日本では、外国人に対して日本人と同様の日本語レベルを求めるがゆえに無意識に言語差別を行ったり、日本の習慣に対する理解を強く求めたりするなど、外国人との接触や、受け入れに大きな障壁が存在することを指摘した。   続いて、久保山亮専修大学兼任講師が「難民とドイツの国内事情」について基調講演を行った。久保山氏は、戦後のドイツの移民・難民受け入れについての変遷を述べるとともに、現在、ドイツでは移民受け入れによる経済的メリットを引き出すことを重要視しているとの見解を述べた。また難民については、ドイツ基本法(憲法)に難民に関する規定が明記されていること、過去に年間数十万人単位で難民を受け入れたことがあり、その過程における試行錯誤が、今回の受け入れにおいて生かされていることを指摘した。   そして、これまでドイツの難民・移民の受け入れおいては、自治体や、地域のNPO/NGOが重要な役割を果たしており、シリア難民の受け入れも草の根の組織の支援・ボランティア活動が大きな役割を果たしていることを強調した。     第2部 パネルディスカッション パネルディスカッションにおいては、JCIE毛受敏浩執行理事のモデレーションで、ホルバート、久保山の両氏に加え、石合力氏(朝日新聞社国際報道部長)、守屋由紀氏(UNHCR駐日事務所広報官)、石川えり氏(難民支援協会代表理事)の5人のパネルによる議論が行われた。   まず、石合、守屋、石川の3氏が、難民受け入れに対するドイツの対応と現状に関する基調講演をもとに、ドイツの取り組みについての見解や感想を述べた。その後は、パリでの同時多発テロ(2015年11月14日)がシリア難民問題への対応と受け入れに与える影響についての議論が行われた。そこでは、難民の受け入れがテロリストの入国に直決するとの単純な理解ではなく、テロを難民問題と混同せず、難民問題に対しては冷静に対応すべきとの議論がなされた。   また守屋氏、石川氏は、難民支援を行う当事者として、日本における難民受け入れの問題・課題や、難民に対する正しい理解と、難民による社会貢献等についての情報提供の必要性などについて意見を述べた。最後は、難民や移民の受け入れに消極的な日本社会、日本人に、社会の多様性を受け入れるために何が求められるのかをめぐって議論を行い、パネルディスカッションを終了した。  

2015.11.30

日本・ASEAN戦略的パートナーシップに関する知的対話(2012~2015)

東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本は、2003年の日・ASEAN特別首脳会議での東京宣言および付属の行動計画に基づいて、政治・経済・安全保障等のさまざまな側面にわたる施策を展開するなど、過去40年にわたり緊密な関係を構築してきました。しかし、その後、東アジア・サミットの開始、中国・インドの台頭、国際社会における東アジアの重要性の高まり、さらには既存のアジア太平洋協力機構(APEC)ASEAN地域フォーラム(ARF)等の地域機関が新たな展開を図るなど大きな変化を見せる中で、日本とASEANがより緊密な協力関係を推進していくことが求められています。   本研究プロジェクトは、インドネシア外務省の委託を受け(日ASEAN統合基金)、インドネシアの戦略国際問題研究センター(CSIS)と日本国際交流センター(JCIE)との共催で2ヵ年かけて実施したもので、2015年から2030年を見据え、日本とアセアンの戦略的パートナーシップを強化するためにいかなる努力がなされるべきか、研究及び対話を行いました。   具体的には、(1)ASEAN統合プロセスにおける日本の役割、(2)東アジアにおける日・ASEAN協力、(3)地球規模課題への対応及びグローバル・ガバナンスにおける日・ASEAN協力の可能性、をテーマとして取り上げ、パートナーシップ強化の新たなアプローチを検討し、両地域の政策決定者に政策提言を行い、また、政策決定者、研究者、経済人、メディア、シビル・ソサエティ等のステークホルダーにASEAN-日本関係についての議論と対話の場を提供しました。   リザル・スクマ戦略国際問題研究センター所長、添谷芳秀慶応義塾大学教授を研究共同主査として、1年目は、経済関係、安全保障関係、社会・文化関係に関する研究グループを組織し、2013年9月に提言書(英文|和文)を日本及びASEAN加盟国政府に提出。 研究グループによる総括論文、背景論文を含む報告書は同年11月初頭に刊行し、11月11日には慶應義塾大学三田キャンパスにて、日ASEAN友好協力40周年記念シンポジウム「2015年以降の日ASEAN関係:民主主義・平和・繁栄の地域を目指して」を開催しました。 2年目は、東アジア、グローバル・ガバナンスにおける日・ASEAN協力のあり方を検討するため、2つの研究グループを立ち上げ、2014年8月に政策提言(英文)を日本及びASEAN加盟国政府に提出しました。具体的な研究テーマについては第2期メンバーリストを参照。   最終成果報告書 第2期 Navigating Change: ASEAN-Japan Strategic Partnership in East Asia and in Global Governance 第1期 Beyond 2015: ASEAN-Japan Strategic Partnership for Democracy, Peace, and Prosperity in Southeast Asia   研究活動 第2期 最終座長会合及び有識者とのラウンドテーブル(2014.6.12-13) ジャカルタ研究会合(2014.2.18-19) バリ準備会合(2013.6.13-14)   第1期 ジャカルタ最終会合(2013.6.10-11)  公開セミナー(2013.6.11)   ジャカルタ・ポスト掲載記事 “Strong ASEAN-Japan ties important to global stability” 東京ワークショップ(2013.2.2-4) バリ準備会合(2012.9.1-2)   研究メンバー 【顧問】 Jusuf Wanandi Co-Founder and Vice Chairman of the Board of Trustees, CSIS Foundation, Indonesia 田中 均   日本総合研究所国際戦略研究所理事長  (公財)日本国際交流センターシニア・フェロー 【研究主査】 Rizal Sukma Executive Director, Centre for Strategic and …

2015.10.29

日独フォーラム第24回合同会議

第24回日独フォーラムが、10月27日から29日の三日間にわたり東京で開催されました。日独フォーラムは、1992年の宮沢・コール日独首脳会談により設立が合意され、1993年2月に発足した民間レベルの対話フォーラムで、JCIEは第1回より運営等の協力をしています。

2015.09.06

日英21世紀委員会 第32回合同会合

2015年9月3日から6日にかけて、日英21世紀委員会第32回合同会議が英国・オックスフォードシャーのディッチリー・パークで開催されました。日英21世紀委員会は、1984年に中曽根康弘首相とマーガレット・サッチャー首相との間で合意され、翌85年に正式に設置された民間レベルの政策対話フォーラムで、日本国際交流センター(JCIE)は日本側事務局として企画・運営にあたっています。毎年の合同会議においては、両国委員が日英関係のあり方についての提言をまとめ、それぞれの首相に報告しています。   今回の合同会議では、「英国の現状と課題」、「日本の現状と課題」、「欧州および欧州圏の将来」、「気候変動とエネルギー政策」、「日英両国にとっての防衛および安全保障政策の課題」、「科学技術とイノベーションにおける日英協力」、「日英両国における社会保障問題への取り組み」について討議が行われました。また、会期中には、ジャパン・ソサエティ及び在英日本商工会議所主催昼食会、マウデ卿、貿易産業閣外大臣主催レセプション、林景一駐英大使主催夕食会が催されました。本会議のプログラム、参加者およびステートメント(提言)は以下のとおりです。   ステートメント 第32回日英21世紀委員会合同会議 討議要約[406KB]   プログラム プログラム[160KB]   参加者 参加者[163KB]

2015.08.29

第23回日韓フォーラム

第23回日韓フォーラムが、2015年8月27日から29日にかけて、ソウルで開催されました。日韓フォーラムは、1993年に細川護煕総理大臣と金泳三大統領との日韓首脳会談に基づき設置された民間レベルの政策協議のためのフォーラムで、Korea Foundationが韓国側事務局を、日本国際交流センター(JCIE)が日本側事務局を務めています。日米間の民間レベルの会議である「下田会議」をモデルとして、未来志向の日韓関係の在り方を検討するために、両国のオピニオン・リーダーの参加のもと、政治、経済、文化など幅広い分野にわたり両国の交流の推進を図っており、1993年以来、毎年開催されています。   今回のフォーラムは、日韓両国の指導的立場にある国会議員、経済人、学者、ジャーナリスト、民間研究・交流機関の関係者など、50名の参加を得て開催されました。本2015年が、日韓国交正常化50周年、戦後70年の節目の年にあたることから、これまでの50年から将来の日韓関係をいかに深化させるか、各セッションで活発な議論が行われました。 歴史認識・慰安婦問題などを踏まえた「日韓国交正常化50年の総括」のセッションでは、これまで以上に踏み込んだ率直な意見の交換が行われました。続く「北東アジア情勢と地域安全保障体制」のセッションでは、中国や北朝鮮の動向を踏まえた議論がなされ、最終セッションでは、「新たな日韓関係を切り拓く」と題して、現状の経済および草の根交流を概観し、関係改善への方途について、両国参加者から具体的な提案が示されました。また、外交部長官主催の夕食会では、改善に向かっていると言われる日韓関係をポジティブに捉えた挨拶がありました。最終日には、初の試みとして本フォーラムのサイドイベントとして「日韓ジュニアフォーラム」を開催し、両国の学生18名が、未来志向の率直な意見交換を行い、日韓友好の継承を約束しあいました。   プログラム プログラム[142KB]     参加者  日本側[327KB] 韓国側[264KB]   掲載記事 「意地の張り合い、いつまで」 朝日新聞 2015年9月4日 「社説余滴」 箱田 哲也 朝日新聞論説委員 「歴史認識違って当然」 毎日新聞 2015年9月4日 「金言 」 西川 恵 毎日新聞客員編集委員    

2015.04.01

グローバルな人の移動(日本のグローバル化と外国人財)

日本国際交流センター(JCIE)では、少子高齢化による人口動態の変化と、グローバル化の進展による国境を超えて移動する人々の増加という2つの課題に向き合うために必要な視点の提示と政策立案に取り組んでいます。   現在の日本は、多様な国や地域の、様々なバックグラウンドを持つ人が生活者として、就労者として、地域社会の構成員として暮らす社会となっています。人のグローバルな移動のなか、日本社会も、いわば日本のグローバル化ともいうべき、多文化・多民族化が進展しているのです。加えて、こうした日本のグローバル化は、大都市か地方都市か、製造業か農業かなど地域や産業にかかわらず人手不足が進展しているという現状の背景にある少子高齢化と人口減少という国内の社会状況とも切り離すことができません。   グローバルな人の移動と、日本社会の少子高齢化を背景にして進展している日本社会のグローバル化へ対応するためには、人手不足の一時的な解消のための外国人労働者の受け入れというこれまでの議論を乗り越える視点と具体策が求められています。   こうした背景からJCIEでは、日本社会の持続的かつ安定的な発展や、海外からの人の受け入れ、外国人の能力開発と向上、在住外国人の日本社会への積極的な参画を含む包括的な視点と政策を提示することを目的に、2005年から在住外国人の役割に注目した「社会に活力を与える多文化社会構築プロジェクト」、「多文化パワープロジェクト」と、今後本格化する人口減少に対して移民受け入れを視野に入れた具体案の提示に重点をおいた「人口減少と外国人の受け入れ構想プロジェクト」を実施してきました。2015年からは、外国人にかかわる政治、経済、労働、文化、地域コミュニティなど、多様な側面についての論点を整理し、外国人を「人財」として捉える議論を進めるための土台作りを目的に、以下の活動を行っています。     現在実施中の事業 助成・調査研究「外国ルーツ青少年の自立をささえる進路・キャリア支援事業」(2023年度下期~) 助成の公募(2023年12月14日~2024年2月7日) 助成対象事業(2024年4月~2027年2月)   助成・調査研究「アウトリーチ手法による外国ルーツ住民の自立支援ー困窮からの抜け出しを支える体制作り」(2023年3月~) 第2回ネットワーク会議(連携会議)(2024年3月7日) 第1回ネットワーク会議&合同会議(2023年8月22日) 助成対象事業(2023年6月~2026年2月) 助成の公募(2023年3月20日~4月24日)     助成・調査研究「外国ルーツ青少年の教育スタート支援―スムーズなスタートを支える体制作り」(2023年2月~) 公開シンポジウム「外国ルーツ青少年への初期段階支援とは ― 安心して学ぶ、暮らす機会を支えるためー」 外国ルーツ青少年の教育スタート支援事業 第3回全体会議(2023年12月20日) 外国ルーツ青少年の教育スタート支援事業_第2回全体会議&合同会議(2023年8月22日) 外国ルーツ青少年の教育スタート支援事業 第1回全体会議(2023年6月1日) 助成対象事業(2023年4月~2024年2月) 助成の公募(2023年2月6日~3月7日)     政策対話 『共生の未来』全国連携事業 (2022年2月~) 共生の未来・長野シンポジウム(2024年3月19日) 共生の未来・三重シンポジウム(2024年1月31日) 共生の未来・富山シンポジウム(2023年12月15日) 共生の未来・東京会議(2023年2月9日)     連携 住友商事株式会社「100SEED」との連携による人的支援事業(2020年10月~) ランチウェビナー「日本各地で増える外国ルーツ子ども・若者を知る」(2023年8月2日) 「外国ルーツ青少年未来創造事業」X「100SEED」成果報告会(2022年11月30日) ランチウェビナー「学びたい心を支える『学習支援』」(2022年9月9日) ランチウェビナー「主体的に考える力を支える『キャリア支援』」(2022年9月2日) ウェビナー「『ともに生きる』とは」(2022年3月3日) ランチウェビナー「外国にルーツを持つ青少年の現状と課題」(2021年9月2日) ランチウェビナー「外国ルーツの子どもたちの抱える教育課題」(2021年2月24日、3月2日) JCIEとの連携事業:住友商事(株)「100SEED」の第6回企業ボランティア・アワード特別賞受賞 (2021年2月24日)     連携 国民生活産業・消費者団体連合会との連携事業「外国ルーツ青少年未来づくり検討会」(2021年10月~) 第4回勉強会(2023年2月28日) 第3回勉強会(2022年6月7日) 第2回勉強会(2022年1月20日) 第1回キックオフ勉強会(2021年10月19日)     交流・調査研究「越境的移動における情報保障の社会基盤ー公正で安定した移住の実現に向けて」(2019年11月~)   シンポジウム「より安全な国際移住のための仕組みとはー当事者の目線から創るつながりを目指して」(2023年10月13日) 「越境的移動における情報保障の社会基盤」全体会議(2022年10月24日)     政策対話「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2018年7月~) 2023年度第二回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2023年9月25日) 2023年度第一回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2023年5月22日) 2022年度第三回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2022年2月21日) 2022年度第二回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2022年10月14日) シンポジウム「『選ばれる国』になるためにー共生社会実現へのアジェンダー」(2022年8月10日) 2022年度第一回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2022年4月26日) シンポジウム「選ばれる国になるための新たな戦略」(2022年2月14日) 2021年度第一回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2021年10月13日) 新提言の上川陽子法務大臣及び田村憲久厚生労働大臣への提言 (2021年7月20日) 提言「アフターコロナ時代に向けての外国人受入れ政策のあり方―「選ばれる国」への新提言―」(2021年6月22日)     2020年度第四回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2021年3月30日) 2020年度第三回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2021年1月20日) 2020年度第二回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2020年9月16日) 2020年度第一回「外国人材の受入れに関する円卓会議」 (2020年5月21日) シンポジウム「外国人労働者受入れと日本の未来ー九州・日本の視点から」(2019年11月26日) 2019年度第二回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2019年9月24日) 2019年度第一回「外国人材の受入れに関する円卓会議」(2019年6月24日) 公開シンポジウム「外国人受入れと日本の未来:在留外国人基本法に向けて」(2019年3月29日) 2018年度第二回「外国人材の受入れに関する円卓会議」 (2019年2月14日) 2018年度第一回「外国人材の受入れに関する円卓会議」 (2018年11月30日)   …

2014.09.30

ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)に関する 日本・世界銀行共同研究プログラム

本プログラムは、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)(注)を実現し、維持していくためのあらゆるアプローチについて、保健財政と保健人材(サービス提供)の両面から包括的に検討することを目的に、2012年1月に開始した事業。 日本を中心に中・低所得国(低中所得国9カ国(バングラデシュ、ブラジル、エチオピア、ガーナ、インドネシア、ペルー、タイ、トルコ、ベトナム)及び フランスにおいて事例研究が進められ、日本国際交流センター(JCIE)は日本事例研究(以下、メンバー参照)と日本で実施される諸会合の事務局を担いました。なお、本プログラムは、武見敬三JCIEシニア・フェロー、世界銀行グループ人間開発局局長を共同議長とするプログラム調整委員会によって決定された方針に沿って運営されました。   (注)UHCとは「すべての人が適切な予防、治療、リハビリなどの保健医療サービスを、必要な時に支払い可能な費用で受けられる状態」(WHOによる定義)   成果 包括的で持続的な発展のためのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ―日本からの教訓 包括的で持続的な発展のためのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ:11カ国研究の総括                   日本事例研究メンバー (2014年9月時点) 研究チーム:   池上 直己 慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授【主査】 小塩 隆士 一橋大学経済研究所教授 ジョン・キャンベル 東京大学高齢社会総合研究機構訪問教授、ミシガン大学政治学部名誉教授 高木 安雄 慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科教授 高久 玲音 一般財団法人 医療経済研究機構主任研究員 田川 洋平 (株)川原経営総合センター・税理士法人 川原経営事業推進企画室コンサルタント 角田 由佳 山口大学大学院東アジア研究科准教授 西村 周三 一般財団法人 医療経済研究機構所長 別所 俊一郎 慶應義塾大学経済学部・大学院経済学研究科准教授   国際アドバイザー:   ジョン・キャンベル 東京大学高齢社会総合研究機構訪問教授、ミシガン大学政治学部名誉教授 マイケル・ライシュ ハーバード大学公衆衛生大学院国際保健政策武見太郎教授   中・低所得国保健人材研究アドバイザー: 神馬 征峰 東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学教授    活動概要 2012年1月24日 マヒドン皇太子賞会議(PMAC)サイド・イベント「UHC実現に向けた課題と機会」(共催:世界銀行、国際協力機構(JICA)、JCIE) 2012年10月10日 IMF・世界銀行年次総会サイド・イベント(共催:日本政府、世界銀行、JCIE) 2012年12月9-17日 UHCをテーマとする研修「WBIフラッグシップ・コース」(共催:日本政府(外務省、財務省、厚生労働省)、(独)国際協力機構) 2013年12月5-6日 成果発表国際会議(共催:日本政府、世界銀行、協力:JCIE) 2014年10月9日 出版記念イベント(世界銀行本部:ワシントンDC) 2014年11月10日 出版記念シンポジウム(東京、共催:日本政府、世界銀行、協力:JCIE)  

2014.04.01

「UHCに関する日本・世界銀行共同研究プログラム」報告書出版記念シンポジウム 

2014年11月10日、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)に関する日本・世界銀行共同研究プログラム最終報告書の出版を記念するシンポジウム(日本政府、世界銀行共催、日本国際交流センター協力)が国連大学本部(東京)で開催され、約160名が参加した。             シンポジウムの動画(YouTube) 日本語版(再生リスト) 英語版(再生リスト) 刊行情報 (書籍の郵送をご希望の方はこちらよりお申込み下さい) 包括的で持続的な発展のためのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ―日本からの教訓 包括的で持続的な発展のためのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ:11カ国研究の総括   シンポジウムでは、日本政府を代表して、塩崎恭久厚生労働大臣、御法川信英財務副大臣、中根一幸外務大臣政務官、本プログラムの共同議長を務める武見敬三参議院議員(日本国際交流センターシニア・フェロー)からご挨拶いただき、日本が自国の経験を踏まえながらUHCを国際的に推進することの重要性について改めて確認された。また世界銀行グループを代表して、塚越保祐駐日代表からは、2030年までに極度の貧困を撲滅するという同グループの目標を成し遂げる上でUHC達成が最重要課題であり、今後も日本政府と協力して途上国の保健システム強化とUHC達成に向けた支援を行うと述べられた。   ■ UHCを達成する道筋:11カ国事例研究の成果 本共同研究では、保健医療サービスの提供に必要となる費用を、いかに確保し抑制・管理するかという保健財政の問題、質の保証された医療を提供するのに要となる保健人材をどのように養成・規制・配置するかという保健人材の問題に焦点を当て、11カ国(バングラデシュ、ブラジル、エチオピア、フランス、ガーナ、インドネシア、日本、ペルー、タイ、トルコ、ベトナム)を事例対象に、いかにUHCを政策目標として導入し、それを達成・維持しようとしているか分析した。また、政策の実施を左右する各国の政治経済状況についても分析している。      前田明子氏                              マイケル・ライシュ氏   本セッションでは、総括報告書の主要著者である前田明子 世界銀行リード・ヘルス・スペシャリストとマイケル・ライシュ ハーバード大学教授からは、①UHC目標を導入したばかりの財源が限られた国、②カバー範囲の無保険者や貧困層への拡大を試みている国、③UHCを達成するもその公平性とサービスの質の問題に直面している国、④経済・労働環境の変化の中でUHCの持続可能性の問題に直面している国、という4つに類型化された11カ国の傾向について発表された。   発表スライド 前田明子 世界銀行リード・ヘルス・スペシャリスト 日本語|英語 マイケル・ライシュ ハーバード大学教授 日本語|英語   小寺清JICA理事からは、4つの類型化が支援対象国においてUHCに向けた包括的な戦略を策定する上で有用であることが強調され、JICAのUHCへの取り組み状況と今後の方向性が報告された。 渋谷健司東京大学教授からは、UHCをグローバルに推進するための諸機関の役割・連携のあり方を検討すること、そして高齢化の下で日本が直面している問題を他国と共有し、2016年のG8等の機会に新しいモデルを示すことが提案された。 石井澄江ジョイセフ理事長からは、本研究に欠けていた視点として、サービスの受け手の立場からUHCのあり方を研究すること、そして12月12日のUHCデーを一般の理解を得るために活用すべきことが提案された。 質疑応答では、UHCの対象に介護を含める必要性、最も貧しい人々を制度の中心に置くための方法、援助機関の政治経済分野への関与、米国の医療制度の行方について議論が行われた。 小寺 清氏 渋谷健司氏 石井澄江氏     ■ 世界に活かしうる日本の経験 池上直己氏 最初に日本研究報告書を監修した池上直己慶應義塾大学教授が、日本から世界に共有しうる教訓として、UHC達成までの道のり、診療報酬制度の仕組みと役割、医師配置を決定する金銭的・非金銭的要因、医療従事者養成の歴史的重要決定、そして今日的課題を中心に発表した。ジョン・キャンベル東京大学特別研究員からは診療報酬改定がどのような政治プロセスで決定されてきたかについて、また西村周三医療経済研究機構所長からは医療財政の状況と医療保険に見られる格差について発表された。   発表スライド 池上直己慶應義塾大学教授 日本語|英語 ジョン・キャンベル東京大学特別研究員 日本語|英語 西村周三医療経済研究機構所長 日本語|英語 ジョン・キャンベル氏 西村周三氏     スウィット・ウィブルポルプラサート タイ保健大臣顧問からは、タイが日本から学んだ教訓として、複数の保険プログラムを持つ意義、民間セクターのあり方、出来高払いの利点、レベルの異なる医療専門家の必要性、施設でのケアを中心とする介護の問題点という5点が共有された。 島崎謙治 政策研究大学院大学教授は、日本の経験の応用可能性について、被保険者の管理や所得の捕捉、医療提供体制、経済成長、そして実務処理の実効性確保を含む諸条件が必要であることを指摘した。 藤本康二 内閣官房参事官は、低中所得国で台頭する中高所得層のニーズを満たす医療サービス提供体制を構築しつつ、それが貧困層に対する医療提供体制強化に寄与する循環を作ることの重要性、ICT(情報通信技術)といった技術革新の可能性を指摘した。 宇都宮啓 国立国際医療研究センター局長は、厚労省保険局医療課長としての経験も踏まえ、公平性を重視し、段階的に構築されてきた日本の制度を低中所得国が導入する際、公平性を追求する意思を持って、段階的に導入を進める必要があると指摘した。また、国立国際医療研究センターに期待される役割が、医療から公衆衛生分野の協力へと広がっていることも紹介した。 熊川寿郎 国立保健医療科学院部長は、昨今、低中所得国のニーズが技術的な研修から、保健医療制度の包括的マネージメントへ移行していることを紹介した。また、感染症、非感染症、高齢化という3つの山を乗り越えてきた日本の経験に基づいて、保健、医療、介護をパッケージとした新しいUHCのコンセプトを国際的に打ち出し、さらにリバースイノベーションを活かせば、日本にもメリットが生まれるだろうと指摘した。 質疑応答では、複数の保険プログラムの計画的な導入の可否、データへのアクセス可能性が医療アクセスの公平性に与える影響、新しい技術を手の届く価格で提供する重要性について議論が行われた。   スウィット・ウィブルポルプラ サート氏 島崎謙治氏   藤本康二氏   宇都宮 啓氏   熊川寿郎氏     関連記事 …

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