ページを探す
第32回日韓フォーラムが、2024年8月29日から31日にかけて東京にて開催されました。日韓フォーラムは、1993年に細川護煕総理大臣と金泳三大統領との日韓首脳会談に基づき設置された民間レベルの政策協議のためのフォーラムで、Korea Foundationが韓国側事務局を、日本国際交流センター(JCIE)が日本側事務局を務めています。日米間の民間レベルの会議である「下田会議」をモデルとして、未来志向の日韓関係の在り方を検討するために、両国のオピニオン・リーダーの参加のもと、政治、経済、文化など幅広い分野にわたり両国の交流の推進を図っており、1993年以来、毎年開催されています。
今回のフォーラムは、来年の日韓国交正常化60周年に向けて、「日韓協力の新たな地平ー二国間関係を超えてー」をテーマに開催されました。「日韓の政治外交協力」、「日韓経済協力の新機軸」、「日韓関係を支える市民社会の交流」、「ジュニアフォーラムとの対話」、「国交正常化60周年に向けて」の各セッションでの議論を通して、新たな日韓関係の意義とあるべき姿を巡って真摯な議論が展開されました。日韓両国が持つ地政学的な共通の課題が再認識され、サプライチェーンの再編における協力など経済安全保障分野を含め、両国内政治状況に左右されない戦略的なパートナーシップ関係の構築の必要性を共有しました。また、市民社会や若者世代では重層的な日韓交流が着実に進展しており、過去に向き合いながらも、共に未来を築く強固な絆が各所で結ばれている事が紹介され、両国参加者の共感を呼びました。さらに、政府間の交渉だけでは乗り越えられない「両国民の心のわだかまり」を率直な対話で解消するとの、日韓フォーラム創設の精神を国交正常化60周年に向けて深化させていくことを再確認しました。
最終日には各セッションでの議論内容を盛り込み、日韓国交正常化60周年の来年度フォーラムで具体的な提言を伴った共同声明を発出する目標とそのために両国内政治状況に左右されない確かな日韓関係を構築すべく民間フォーラムとしての役割を果たす決意が示された「議長声明」が取りまとめられました。
なお、期間中には韓国側参加者を中心に岸田総理大臣への表敬を実施し、新任の朴喆煕駐日韓国大使主催夕食会、岡野正敬外務事務次官主催レセプションが開催されました。また、フォーラム終了後、「議長声明」の記者発表を行いました。
日韓両国の大学・大学院生などによる第10回日韓ジュニアフォーラムは、2024年8月24日に両国から16名が参加し、東京で開催されました。参加者は、日韓学生交流に取り組む8団体からの代表や地方自治体の国際交流員などから構成され、各自の経験に基づき、日韓交流における現状と課題や将来展望を共有し、政治への要望など活発な議論を行いました。代表メンバーが、日韓フォーラムの「ジュニアフォーラムとの対話」において、議論内容を共有し、世代を超えた意見交換を実施しました。
2016年に、日韓関係に顕著な貢献をした個人・団体を顕彰する目的で創設された「日韓フォーラム賞」の第9回授賞式が2024年8月30日に行われました。今年度は、日韓フォーラム第3代日本側議長を務めた故五百旗頭真氏(子息である五百旗頭薫、東京大学教授への代理授与)および日韓経済協会青少年交流センターに授与されました。
(故 五百旗頭真氏代理、五百旗頭薫東京大学教授)
(日韓経済協会青少年交流センター)
第32回日韓フォーラム出席者による表敬(首相官邸ホームページ)
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202408/30hyoukei2.html
第32回日韓フォーラム出席者による表敬-令和6年8月30日(政府広報オンライン)
https://www.gov-online.go.jp/press_conferences/prime_minister/202408/video-287586.html
第32回日韓フォーラム出席者による岸田総理大臣表敬(外務省ホームページ)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/pageit_000001_01021.html
外務省主催第32回日韓フォーラム歓迎レセプション(外務省ホームページ)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_01120.html
Copyright © Japan Center for International Exchange (JCIE)