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日本国際交流センター(JCIE)は、2024年9月24日に、今年度第二回目となる「外国人材の受け入れに関する円卓会議」を開催し、17名のメンバーが参加しました。労働人口の減少が顕著な地域社会において、外国人材の雇用拡大による労働基盤の構築が求められるという現状を踏まえ「地域社会における外国人材の受入れと定着―課題と展望」をテーマとして議論を行いました。
会議の前半では、鈴木康友 静岡県知事が登壇し、同県地域外交局で取り組んでいる「外国人の受入促進」と「多文化共生」施策についての説明が行われ、県単位の協力体制の整備や他の地域との連携強化の重要性が示されました。
後半の井手修身 イデア熊本アジア学院理事長の発表では、半導体の受託生産で世界最大手を誇る台湾のTSMCの国内進出に伴う外国人材の招へい事例と、イデアITカレッジ阿蘇の活動を通じた教育と技能開発に関する取り組みが紹介されました。この中で、外国人材の受け入れだけでなく、その後の定着に向けた環境整備を通じて、受け入れた外国人材が地域社会において長期的に活躍できる基盤づくりが必要であることが強調されました。
その後、質疑応答・意見交換が行われ、外国人材受け入れに関する地方行政の取り組みや、制度整備の進捗に関する課題が議論されました。特に、地域間の制度格差が存在する現状に対する懸念が示され、全国的なレベルでの基本法の整備が不可欠であるという認識が改めて確認されました。
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