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日本国際交流センター(JCIE)は2025年1月21日、「外国ルーツ青少年の自立をささえる進路・キャリア支援事業」の一環として、第3回全体会議をオンラインにて開催しました。本会議は外国ルーツ青少年を支える団体同士が意見交換を通して、さらなる相互連携と協力の促進を行うことを目的としており、当該事業採択5団体と関係者を含む30名が参加しました。
第3回全体会議では、「外国ルーツの若者たちが抱える悩みと、それに向き合う支援のあり方」をテーマに活発な話し合いが行われました。
会議の前半は、当該事業採択団体のカタリバとIKUNO・多文化ふらっとで外国ルーツの若者に寄り添い伴走している3名から、外国ルーツの若者に寄り添っているからこそ感じる彼らの悩み、考え、そしてそれに向き合う支援者としての悩み、手応えについての発題がなされました。カタリバの発題では、インターンプログラムに参加した外国ルーツの高校生に見られた変化の例を紹介しながら、外国ルーツの若者に自らの強みを自覚してもらうためには一人一人の強みを見つけそれを具体的に伝えていくことが重要であるということが語られました。IKUNO・多文化ふらっとの発題では、外国ルーツの若者が自分らしく過ごせるリラックスした環境を確保することの大切さが話されました。また、一人の「個性」を持った存在として外国ルーツの若者と向き合うことが重要であり、たとえ短期間の関わりであっても彼らの将来に肯定的な影響を与えることができるということが力説されました。
後半は、会議参加者によるグループ・ディスカッションが行われました。外国ルーツの若者のキャリア支援に取り組むうえでのもやもやを、「支援の成果とは」、「外国ルーツの若者の自立とは」、「キャリア支援とは」、「グローバルシティズンシップとは」など多様な切口でそれぞれの経験や見解を共有しました。また外国ルーツの若者に日本のマジョリティの価値観を押し付けていなかったかという反省や、日本社会の一般的なマナーを理解していないことで不利益を被る可能性がある中、それをどのように適切に伝えるべきかなど、より実践的なノウハウや意見が飛び交う場となりました。
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