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「岐路に立つグローバルヘルス:世界的な援助縮小の中で問う日本のリーダーシップ 」動画(英語)
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日本国際交流センター(JCIE)は、2026年2月4日、JICA緒方貞子平和開発研究所(JICA緒方研究所)と、ナレッジフォーラム「岐路に立つグローバルヘルス:世界的な援助縮小の中で問う日本のリーダーシップ 」を共催しました。本フォーラムは、グローバルヘルスを巡る国際的な援助環境の変化を踏まえ、日本の果たすべき役割を議論することを目的に開催され、国内外から政策担当者、研究者、国際機関、民間セクターの関係者が幅広く参加しました。
冒頭、大場雄一 外務省国際協力局審議官による開会挨拶、尾身茂 結核予防会理事長による基調講演が行われ、それに続くパネルディスカッションに、パトリック・クマアボアジ氏(前ガーナ・ヘルス・サービス総裁)、中川祥子氏(日本製薬工業協会常務理事)、渋澤健氏(シブサワ・アンド・カンパニー株式会社CEO)と共に、JCIEの伊藤聡子執行理事が登壇しました。パネルディスカッションでは、JICA緒方研究所の瀧澤郁雄 主席研究員による進行の下、日本の強みである人材育成、技術協力、現場に根ざした実装力に加え、民間資金の動員や多様なパートナーシップの構築を通じた新たな協力モデルの可能性について、多角的な議論が展開されました (登壇者役職はいずれも当時)。

JCIE伊藤執行理事は、日本のグローバルヘルスへの貢献は過去25年間、マルチステークホルダー連携を背景に大きく拡大し、外交政策上のソフトパワーとして存在感を高めてきたと指摘しました。しかしながら、世界的な援助削減が進む中、今の日本には、「今こそ日本がリーダーシップを発揮すべき」という意見と、「潮流に従って援助を削減しつつパートナー国に自立を促すべき」という二つの異なる意見があるとの分析を示し、一見矛盾する双方の意見を両立させることで、この危機を好機に変えることができると強調しました。そのためには、費用対効果が高くインパクトが出せる課題への支援を優先付けること、相手国の状況に応じたきめ細かい支援をすること、新たな財源を確保することの3点が必要であると述べ、新たな財源としては、民間資金やフィランソロピーとの連携、債務転換やブレンデッド・ファイナンス、保健関連税など新たな資金メカニズムの導入、ODAの配分見直しなどの具体例を提起しました。
さらに、今後、日本がグローバルヘルスにおけるリーダーシップを引き続き発揮するためには、継続的な資金拠出、資金に裏打ちされた議題設定力、技術革新力、そしてこれまで得てきた国際社会からの信頼を維持することが、この混沌とした時代におけるリーダーシップの要件であると強調しました。
本フォーラムの詳細な議論内容や各登壇者の発言については、JICAのウェブサイト(英語)をご覧ください。
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