ページを探す

ページを探す

JCIEとは

事業内容

お知らせ

会員・寄付

グローバルヘルス・マルチステークホルダー対話:広島からプーリアへ

グローバルヘルス・マルチステークホルダー対話を開催 

20240612_GHP013.jpg

日本が議長国をつとめる2023年G7においては、長崎保健大臣宣言や広島首脳コミュニケなどの成果文書にグローバルヘルスに関するG7のコミットメントが盛り込まれました。特にパンデミックへの強靭性を高めることに繋がるコミットメントを実現していくため、日本国際交流センター(JCIE)は、同年6月末に、他の機関と共同(下記「共催機関」参照)で「グローバルヘルス・マルチステークホルダー対話:広島からプーリアへ」を立ち上げ、多様なステークホルダーの参加を得て議論を深めてきました。

8月上旬には、G7合意の実施に向けた機運を醸成し、取り扱うべきテーマ及びアプローチに対して助言を得るため、G7メンバー及び低・中所得国の独立した専門家、産業界、市民社会組織で構成されるアドバイザリー・コミッティを立ち上げ(下記「アドバイザリー・コミッティ」参照)、9月から10月にかけては、オンライン上の質問票を通じた調査及び個別ヒアリングを実施しました。アドバイザリー・コミッティの議論並びに調査分析結果も踏まえ、最終会合となる国際会議を12月1日に東京にて開催し、12月半ばには最終報告書をG7メンバーに提出しました。

共催機関(アルファベット順)

最終会議協力機関(アルファベット順)

背景

新型コロナウイルスの感染状況が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)であると宣言された2020年1月30日から、その終了が宣言されるまでの約3年半の間、パンデミックへのより効果的な対応を可能とする国際的な体制のあり方について様々な議論が行われ、一定の方向性が示されてきています。G7においても、2021年には議長国英国の下で、PHEIC宣言後100日以内にワクチン開発や治療・検査法を確立することを目指す「100日ミッション」が打ち出され、2022年には議長国ドイツの下で獣疫も対象に含むサーベイランス強化とそのための人材ネットワーク強化を推進する「パンデミックの備えに関するG7合意(Pact for Pandemic Readiness)」が打ち出されました。

2023年5月に開催された広島G7サミット、保健大臣会合等、諸会合においては、感染発生の検知から、パンデミック対応に必要な医療ツールの研究開発、承認、価格設定・交渉、製造、配分、調達、デリバリーに至る全てのバリューチェーンを切れ目なく整えるend-to-endの体制を構築することの重要性が示され、8つの原則についても合意されました。加えて、各国のパンデミックの予防・準備・対応(PPR: Pandemic prevention, preparedness and response)の体制を強化しつつ、ジェンダーに配慮した形で従来の疾病対策を強化し、2030年のSDGs達成年に向け、各国のニーズに応じたUHC達成に向けた取り組みを加速化させる必要性についても合意されています。

G7の合意を実行に移していくためには、G20および国連において並行して行われている取り組みとの補完性を確認しつつ、G7グローバルヘルス・アジェンダの継続性を高め、その実現を後押ししていく必要があります。そこで、JCIEは日本政府とも情報共有・連携に努めつつ、2023年G7グローバルヘルス・タスクフォースの活動を通じて構築された関係機関・個人とのネットワークに基づき、PPR/強靭な保健システムに関するマルチステークホルダー対話を立ち上げることとしました。

目的

  1. PPR/強靭な保健システムに関するG7のこれまでのコミットメントの進捗状況について、課題と残されたギャップの包括的かつ具体的な概観を提供するためにレビューを行う
  2. 様々なステークホルダーがそれぞれ取り組むべき残された課題を特定する
  3. 2024年のイタリアG7での議論を支える

活動内容

アドバイザリー・コミッティ(アルファベット順)

Stefania Burbo Focal Point and Advocacy Officer, Global Health Italian Network; International Coordinator, C7 2023 Global Health Working Group [CSO/イタリア]
Thomas B. Cueni Director General, International Federation of Pharmaceutical Manufacturers & Association (IFPMA) [産業界]
Ruxandra Draghi-Akli 100 Days Mission Science and Technology Expert Group member; Global Head, Johnson & Johnson Global Public Health R&D [産業界]
Victor Dzau President, National Academy of Medicine [米国]
Yasuhiro Fujiwara Chief Executive, Pharmaceuticals and Medical Devices Agency (PMDA); Chair, Task Force for Promoting Pharmaceutical and Medical Device Regulatory Harmonization in Asia, Executive Committee on Global Health and Human Security [日本]
Masaki Inaba Chair, Japan CSO Network on Global Health; Domestic Coordinator, C7 2023 Global Health Working Group [CSO/日本]
Ilona Kickbusch Founder, Global Health Centre at Graduate Institute of International & Development Studies in Geneva [ドイツ]
Osamu Kunii CEO and Executive Director, GHIT Fund [副委員長]
Joanna Liu Professor, School of Population & Global Health, McGill University; Director, Pandemics and Health Emergencies Readiness Lab (PERL) [カナダ]
Lynette Mabote Access to Diagnostics/ Medicines Researcher &Global Health Advocate, Sub-Saharan African Programme on Access to Medicines and Diagnostic (SAPAM) [CSO/グローバルサウス]
Peter Piot Special Advisor to EC President von der Leyen on European and Global Health Security; EU Chief Scientific Advisor Epidemics; Professor of Global Health, London School of Hygiene & Tropical Medicine [欧州連合]
Guido Rasi Professor of Microbiology, Tor Vergata University of Rome; former Executive Director, European Medicines Agency; former Director General, Italian Medicines Agency [イタリア]
Diah Satyani Saminarsih Founder and CEO, Center for Indonesia’s Strategic Development Initiatives (CISDI); Former Senior Advisor on Gender and Youth to WHO Director General [グローバルサウス/インドネシア]
Yasuhisa Shiozaki Former Minister of Health, Labour and Welfare, Japan [委員長]
Mariângela Batista Galvão Simão Director-President, Instituto Todos pela Saúde (ITpS: Institute All for Health); former WHO Assistant Director General for Drug Access, Vaccines and Pharmaceuticals [G20/ブラジル]
Renu Swarup Former Secretary, Department of Biotechnology Ministry of Science & Technology [G20/インド]
Nguissali Turpin Executive Director, ENDA Santé [グローバルサウス/アフリカ地域]
Yazdan Yazdanpanah Institute for Health and Medical Research (INSERM); Vice Chair, GloPID-R [フランス]
Patrick Vallance Former Chief Scientific Adviser to the Government of the United Kingdom [英国]

参考資料

G7広島サミット
  • G7広島首脳コミュニケ 原文英語 / 仮訳
  • 感染症危機対応医薬品等(MCM)への公平なアクセスのためのG7広島ビジョン 原文英語 / 仮訳

 

G7長崎保健大臣会合
    財務大臣・保健大臣合同会合
    • 財務・保健の連携強化及びPPRファイナンスに関するG7共通理解 原文英語 / 仮訳

     

    G7新潟財務大臣・中央銀行総裁会議

     

    The Lancet誌記事

    • グローバル課題
    • グローバルヘルス
    • グローバルヘルスと人間の安全保障プログラム
    • 対話・セミナー
    • 調査研究
    • グローバルヘルスに関する多様なステークホルダーとの対話
    • グローバルヘルスと人間の安全保障運営委員会
      

    グローバルヘルス政策に関する多様なステークホルダーとの対話に関する活動報告

    活動報告の一覧を見る

    グローバル課題に関する活動報告

    グローバルヘルスの視点から、第3期「健康・医療戦略」への提言を城内大臣に手交

    グローバルヘルスの視点から、第3期「健康・医療戦略」への提言...

    地域社会における外国人材の受入と定着を議論 2024年度第二回円卓会議

    地域社会における外国人材の受入と定着を議論 2024年度第二...

    TICAD閣僚会合の機会にアフリカのUHC実現に向けた保健資金を議論

    TICAD閣僚会合の機会にアフリカのUHC実現に向けた保健資...

    日米青年政治指導者交流プログラム 第30回日本代表団訪米プログラム

    日米青年政治指導者交流プログラム 第30回日本代表団訪米プロ...

    日米青年政治指導者交流プログラム :50周年記念米国代表団訪日プログラム

    日米青年政治指導者交流プログラム :50周年記念米国代表団訪...

    日米青年政治指導者オンライン交流プログラム:日本代表団ブリーフィング

    日米青年政治指導者オンライン交流プログラム:日本代表団ブリー...

    関連する活動報告はありません。

    Support Us

    支援する

    民間の立場から
    世界の平和と安定を目指す
    活動に参加しませんか

    • 法人会員になる

      民間企業‧団体の皆様からのご支援をお願いしております。法人会員になると、国際的なネットワーク拡大の機会を得られます。

    • 個人会員になる

    • 1回のみの寄付

    Copyright © Japan Center for International Exchange (JCIE)