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公開シンポジウム「外国ルーツ青少年への初期段階支援とは ― 安心して学ぶ、暮らす機会を支えるためー」の開催(2/21実施)

日本国際交流センター(JCIE)は、2024年2月21日、公開シンポジウム「外国ルーツ青少年への初期段階支援とは ― 安心して学ぶ、暮らす機会を支えるためー」を開催しました。当日は、登壇者は会場、視聴者はオンラインでの参加となるハイブリッド形式で実施しました。

本公開シンポジウムは、JCIEが2023年度に休眠預金活用事業として実施した「外国ルーツ青少年の教育スタート支援」事業(以下、教育スタート事業)の活動・成果発信の一環として行われました。シンポジウムには、教育スタート事業の助成対象団体(7団体)の代表者に登壇いただき、外国ルーツ青少年に対する支援現場から見えてきた課題と成果、また、新規来日や再入国をした外国ルーツ青少年をはじめ日本に暮らす外国ルーツ青少年が安心して学び、生活する機会を保障するうえで欠かせない「初期段階支援」の在り方について議論しました。当日は、NGO/NPO、自治体、学校、大学・研究機関、メディア、企業、一般市民など、延べ約250名の方々に参加いただきました。

はじめに、JCIE理事長狩野功が開会の辞を述べた後、文部科学省総合教育政策局国際教育課長、中野理美氏により、文科省代表挨拶がありました。中野課長は、日本語指導を必要とする外国ルーツ青少年の増加とともに、外国ルーツ青少年に対する教育の充実が全国自治体の身近な課題となっている現状について言及し、将来にわたり日本社会を形成する存在である外国ルーツ青少年に対して、就学機会の確保や学校などにおける日本語指導を含めたきめ細かな指導など、適切な教育機会が提供されるよう教育の充実を図ることが必要であると述べました。

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第1部の報告「学びの継続を支える実践:一人一人に向き合って」においては、神奈川、富山、そして千葉と栃木で外国ルーツ青少年の学びの継続を保障するための活動に取り組んできた3つの団体の代表の方に登壇いただき、各団体が行ってきた活動と、年齢、言語、文化、来日の理由など、多様な背景を持つ外国ルーツ青少年をサポートする中で大事にしている視点・手法等について報告がなされました。報告の中では、子どもに対する学習支援においては、子どもだけではなく、保護者を含めた家族全体を視野に入れたサポートが必要であること、子どもと保護者が安心感を感じられる居場所の大切さなどが強調されました。

第2部のパネルディスカッションにおいては、特定非営利活動法人国際活動市民中心CINGA統括コーディネーター新居みどり氏のモデレートのもと、教育スタート事業の4つの団体の代表に登壇いただき、「多様な背景に配慮した初期段階支援の姿:みんなで支える体制へ」というお題で、「初期段階支援」の在り方について、議論を行いました。

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はじめに、新規来日の義務教育年齢層に対する日本語の初期指導にとどまらない、子どもたちの年齢、言語、文化、来日の理由など、多様な背景に配慮したより広い意味での「初期段階支援」の捉え方の必要性に対する問題提起がなされ、「初期段階支援」が目指すべき目標の状態と、現状における課題について議論しました。日本に移動してきた外国ルーツ青少年が、日本社会のあらゆる社会資源にアクセスする可能性があることから、社会全体の青少年にかかわる組織・機関で、彼らに対する対応ができるようになることを目指していく必要があること、そして、日本語を学び、次のステップに進むために学べる場所が足りない現状が共有され、地域の学童や外国人学校などを含め、様々な学びの場の選択肢が各地域に必要であるという意見が示されました。

次に、今の課題を改善していくための次のステップとして、地域・社会における体制・仕組みという側面から、どのような視点・取り組みが必要であるかについて議論が交わされました。議論の中では、入国した段階から必要な情報が得られる仕組みや日本とそれぞれのルーツ両方に対する理解を持つ人材育成の必要性が述べられました。また、外国ルーツ青少年に対する断片的なサポートではなく、彼らの将来を見据えたサポートに対する地域の全体像が必要であるという意見が共有されました。そして、日本に暮らす外国にルーツを持つ人が増えていくことが事実としてある中、今後の日本社会をどのように創っていくかを考えるためにも、在留外国人基本法のような法整備の必要性も強調されました。

最後に、JCIE執行理事毛受敏浩による閉会の挨拶をもって、シンポジウムを締めくくりました。

プログラム

動画

資料

第1部 報告「学びの継続を支える実践:一人一人に向き合って」
【登壇者】
井手口 カレン 睦美(特活)ABCジャパン コーディネーター(神奈川) PDF
矢崎 理恵 (社福)さぽうと21 学習支援室チーフコーディネーター・実施責任者(千葉・栃木) PDF
白鳥 イルサハニーフ(特活)アレッセ高岡 プロジェクトコーディネーター(富山) PDF
  • グローバル課題
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  • 人の移動_市民セクターとの連携
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