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日本国際交流センター(JCIE)が幹事・事務局を務める「グローバルヘルスと人間の安全保障」運営委員会では、日本政府が第3期(2025~2029年度)の5か年戦略として「健康・医療戦略」を策定するのに合わせ、同委員会での議論をもとに、『第3期「健康・医療戦略」策定に向けた提言―求められるグローバルな視点—』をまとめ、2024年11月26日、同委員会の塩崎恭久前委員長及び武見敬三委員長より城内実経済安全保障担当大臣に手交しました。この提言は、次年度からの新たな「健康・医療戦略」にグローバルヘルスの視点を反映することを求めるためにまとめられたものです。
「グローバルヘルスと人間の安全保障」運営委員会は、2019~2020年に「保健分野のODAのあり方を考える特別委員会」を設置し、日本の保健分野の政府開発援助(ODA)を倍増すると共に、グローバルヘルス分野の戦略策定と司令塔の構築を通じて、グローバルヘルスに一層の貢献をすべきことを日本政府に提言しました。その後、2022年には、政府の健康・医療戦略推進本部のもと、「グローバルヘルス戦略推進協議会」が設置され、「グローバルヘルス戦略」が策定されました。
同様に、健康・医療戦略推進本部によって、5か年戦略として「健康・医療戦略」が策定されていますが、現行(第2期)の戦略は2024年度末までのものであり、2025年度からの5か年をカバーする第3期戦略が新たに策定されます。これは、「グローバルヘルス戦略」が策定されて以降、初めての5か年戦略となります。そこで、「グローバルヘルスと人間の安全保障」運営委員会では、グローバルヘルスを推進してきた立場から、「健康・医療戦略」に含めるべき視点や施策を検討し、塩崎恭久委員長(当時)のもと、10月に本提言を取りまとめました。
提言全文はこちらからお読みいただけます。
日本を取り巻く国際環境は劇的に変化しており、従来の枠組みでは対応できない新たな課題が次々と浮上しています。こうした中で国民の健康を守るためには、地球環境との両立を視野に入れた「人間の安全保障」の考え方が必要となります。特に、新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、国民の健康は一国家では守れず、国際連帯・協調が必須であることを明らかにしました。
本文書では、人々のニーズを最優先に考慮し、日本の強みを活かしつつ、グローバルな視点から日本の健康・医療・介護産業の国際展開と競争力強化を図ると同時に、「誰ひとり取り残さない」ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成、そして世界の健康課題解決に具体的に貢献できるよう、官民が連携して国益と国際益の両立を目指すべく、以下のように提言しています。
現行の第2期(2020~2024年度)「健康・医療戦略」をはじめとした、健康・医療戦略推進本部による関連政策文書は下記のリンク先からご確認ください。
「健康・医療戦略」首相官邸健康・医療戦略推進本部
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